まひろのライトノベル感想文

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【レビュー】探偵はもう、死んでいる。2

 探偵はもう、死んでいる。2

 

探偵はもう、死んでいる。2 (MF文庫J) [ うみぼうず ]

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※この記事は若干のネタバレを含みます

 

 主人公・君塚君彦は、かつて名探偵・シエスタの助手だった。シエスタを失った君塚は普通の高校生活を送っていたが、夏凪や斎川と出会い、さらには、シャルとも再会したことで、探偵の助手としての生活を取り戻し、《SPES-スペース-》との戦いを続けていた。そんなある日、君塚たちは、シエスタの墓参りをしに行く道中、《シエスタ》に誘拐された──。

 だが、そんなことはあり得ない。そして、彼らの前に現れたのは、シエスタの記録映像だった。彼女から語られるのは、シエスタの死の真相。しかも、君塚が『忘れている』らしい情報だった──。

 記録は、シエスタとの出会いから一週間後から始まり、君塚の通う中学で起きた『トイレの花子さん増殖事件』、君塚が正式に助手となり、三年後、ロンドンで『生き返ったジャック・ザ・リッパー事件』へと移っていく。もちろんそこには、《SPES》が関わっており、軍服を着た幹部・ヘルが名探偵たちを襲う。そんな彼女を退けた彼らのもとに、記憶喪失の少女・アリシアが現れ、さらには、《SPES》のボスらしき人物までもが暗躍を始める…。シエスタはなぜ死んだのか。記憶喪失の少女・アリシアの正体とは。《SPES》とはなんなのか。なぜ君塚が死の真相を知らないのか。そのすべてが明らかとなる物語───。

 要約が少し長くなってしまったので感想は少し短めに…。

 とても過去編とは思えない情報量の多さで鳥肌がやばかったです。結構なファンタジーSFだとは思っていたけど、まさか、中盤ロボットものになるとは度肝を抜かれた。色々ぶっとんでます。まじで。だって、後半なんてほぼ完全なSFになってましたもん。それと、ホントにシエスタが可愛すぎます。なんかもう、どう表現すればいいのか分からないけど、とりあえず可愛い。いやマジで、どうして物語開始時点で故人なんですか?ってなるレベル。それでも、伏線の張り方、回収が本当に凄い。これで新人さんが書いた作品っていうのがやばい。上手すぎる。タイトルの意味も『探偵はもう、死んでいる。…が、”名”探偵の意思、魂は、今もなお生きている。』と捉えてもいいと思います。あくまで一個人の考え方ですが。

 感想を短くすると言ったものの、普通に長く書いてしまったので、一言でまとめると、この巻を読んで初めて一巻が100%、いや、120%完成する物語だと思いました。