まひろのライトノベル感想文

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【レビュー】青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない

 青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない

 

青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない(9) (電撃文庫) [ 鴨志田 一 ]

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※この記事はネタバレを含みます!

咲太のもとに現れた子役時代の麻衣にそっくりな少女。少女の正体を探る咲太だったが、そんな中、花楓の一件以来別々に暮らしていた
父親から、「母親と会わないか」という相談を持ち掛けられる。花楓の願いもあり、母親と会う決心をした咲太だったが、そんな彼の身に
思春期症候群と思われる症状が起き──。そして、自らに起きた思春期症候群によって追い込まれる咲太に救いの手を差し伸べたのは、麻衣
によく似たあの少女だった───。

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青春ブタ野郎シリーズの第9弾。今回は主人公である咲太が思春期症候群になり、青ブタの高校生編の終わりに相応しい内容となっていると思います。今回咲太は以前、麻衣さんが経験した、誰にも自分が認識されなくなる。という思春期症候群にかかってしまいます。そしてその原因には、咲太が母親との間に抱えていた“ある感情”が関係あるのですが、これは正直私には経験などあるはずのないものなのですが、読んでいて自然と涙があふれてきました。

そして、Sっ気がありつつもいつも相談に乗ってくれた双葉、尻を蹴り合い、何でも言い合える後輩の古賀、シスコンでありながら咲太と麻衣の関係性を大事にする豊浜、今は存在しない“かえで”の分も生きようとする花楓、咲太と麻衣の未来のために奔走した翔子さん、そして、咲太をいつも信じてくれている麻衣、そんな彼女たちとの出会いがあったからこそ咲太が自分に向き合うきっかけとなるのですが、これは今までの積み重ねがあったからこそ生まれたものであると思うと何か感慨深いものを感じました。

今作で高校生編は終わり、次巻からは大学生編が始まるのですが、新しく物語が始まるのではなく、新たな謎や伏線も張られ、ここで満足するのではなくここからがさらに気になるといった作りになっていると思います。